「四国の成田山」「鳴門のお不動さん」と親しまれております当山は、大本山成田山新勝寺の分院でございます。御本尊「不動明王」は、大本山成田山御本尊不動明王の御分身御分霊であります。

大本山成田山新勝寺は、天慶二年（９３９）関東で平将門の乱が起こり、京都広沢遍照寺の寛朝大僧正は朱雀天皇の密勅により乱を鎮めるため、弘法大師が敬刻開眼された不動尊像を捧持し海路はるばる東国に到着し、成田の地に不動尊像を安置し三七日間の祈祷護摩供を修されました。

護摩結願の天慶三年（９４０）二月十四日霊験あらたかにして乱は平定され、成田山新勝寺が開創されました。以来一千七十有余年、不動尊の霊場として広く尊信絶えず、数多くのご霊験ご利益の話が聞かれ、全国に別院・分院末寺末教会及び諸講社があり、今日に到っております。

◆ 寛朝大僧正行状図	◆ 弘法大師

成田山光輪寺は成田山講社「阿波誠心講」の大黒ヨシノが大正三年に大本山成田山新勝寺御本尊不動明王の御分霊を勧請し、大正五年鳴門の地にお堂を建立しお祀りしておりました。

その後、阿波誠心講並びに地元篤信者の懇請を受け、昭和五十二年現在の地に堂宇が再建され大本山成田山徳島分院となりました。

以来、御本尊不動明王の広大無辺なる御加護のもと済世利人を旨とし、四国の成田山不動尊の霊場として四国のみならず近畿・中国地方からも多くの参詣者をお迎えしております。